最終更新日:2026年9月|執筆・調査:田中 涼介(通信費専門ライター・元生活困窮者支援員)
「17歳だけど、自分名義で携帯を持ちたい」
「親に頼れない。同意書なんて書いてもらえない」
「親と連絡が取れないけど、契約する方法はないのか」
「バイト先や学校の連絡先が必要なのに、番号がない」
17歳で携帯を契約しようとして、親権者の同意が要ると知ってあきらめた方は少なくありません。
ただ、同意書を書けるのは親だけではありません。ここを知らずにあきらめている人が多いので、まずそこから説明します。
結論|17歳でも自分名義で契約できる。必要なのは同意書
先に答えを書きます。
17歳でも、自分の名義で携帯電話を契約できます。大手4社とも未成年の本人名義契約に対応しています。ただし、法定代理人の同意書が必要です。
そして重要なのが、その同意書を書ける人の範囲です。ソフトバンクは必要書類をこう案内しています。
同意書は親権者または後見人、保佐人、補助人または施設関係者がご記入・ご押印済みのものが必要です。
未成年の場合、新規契約手続きの際に必要な書類を教えてください。/ソフトバンク
親権者だけでなく、後見人、保佐人、補助人、施設関係者も書けます。児童養護施設で暮らしている方、親と離れて生活している方には、ここが突破口になります。
なぜ17歳には同意書が必要なのか
2022年4月1日の民法改正で、成年年齢が20歳から18歳に引き下げられました。これにより、18歳以上は親の同意なしで契約できるようになっています。
一方、17歳以下は未成年のままです。未成年が法定代理人の同意を得ずに結んだ契約は、あとから取り消すことができます。これを未成年者取消権といいます(参考:民法の成年年齢の引下げ/法務省)。
携帯会社からすると、あとで契約を取り消されると困ります。だから契約の時点で「法定代理人が同意しています」という書面を求めるわけです。
つまり同意書は、17歳のあなたを排除するためのものではなく、契約を有効にするための手続きです。書ける人さえ見つかれば前に進みます。
大手4社で17歳が契約するときに必要なもの
各社が公式サイトで案内している内容をまとめました。
| 会社 | 17歳の本人名義契約 | 同意書について |
|---|---|---|
| NTTドコモ | できる | 親権者(法定代理人)の同意書が必要。自署または記名押印。作成日から3か月後の月末まで有効。親権者が同伴しても同意書は必要 |
| au | できる | 親権者の同意を得たうえで来店。親権者が同伴できない場合は、店舗から親権者へ電話して同意を確認 |
| ソフトバンク | できる | 本人の本人確認書類+同意書+同意者の本人確認書類。同意書は親権者・後見人・保佐人・補助人・施設関係者が記入押印 |
| 楽天モバイル | できる | Webでも店舗でも申し込める。18歳未満は「あんしんコントロール」の契約が必須 |
※各社の公式サイト(2026年9月時点)の記載をもとにまとめています。条件は変更される場合があるため、申し込み前に最新の内容をご確認ください。
4社に共通するのは、17歳を門前払いしていないことです。必要なのは同意書と、同意した人の本人確認書類です。
親に頼れないときにできること
ここからが本題です。状況ごとに、取れる手を整理します。
施設で暮らしている場合|職員に相談する
児童養護施設や自立援助ホームで生活している場合、施設関係者が同意書を書けます。ソフトバンクは同意書を書ける人として、親権者・後見人・保佐人・補助人と並べて施設関係者を明記しています。
まずは施設の職員に「携帯を契約したいので同意書をお願いしたい」と伝えてください。就職活動やアルバイト、進学の手続きで連絡先が必要だという事情があれば、話は進めやすくなります。
同意書には同意した人の本人確認書類も必要になるので、そこも含めて相談してください。
後見人がいる場合|後見人が書ける
親権者がいない場合、未成年後見人が選任されていることがあります。後見人は法定代理人にあたるので、同意書を書けます。自分に後見人がついているか分からない場合は、住んでいる市区町村の福祉窓口か、担当の児童相談所に確認してください。
親と別居している場合|郵送や電話で済むことがある
親と離れて暮らしていても、連絡が取れるなら方法があります。
ドコモは同意書の用紙を公式サイトからダウンロードできます。印刷して親に郵送し、自署か記名押印をしてもらって返送してもらえば手続きできます。作成日から3か月後の月末まで有効なので、多少時間がかかっても大丈夫です。
auは、親権者が店舗に同伴できない場合、店舗から親権者へ電話をかけて同意を確認する方法をとっています。親に来てもらう必要はありません。電話に出られる状態なら、これが一番早い手です。
親が同意してくれない場合
連絡は取れるけれど同意してもらえない、という場合は、何に反対されているのかを切り分けてください。料金が心配なのか、使いすぎを心配しているのかで、示せる材料が変わります。
- 料金が心配 → 月額が安いプランを提示する。自分で払うなら、アルバイトの収入と支払い方法を具体的に示す
- 使いすぎが心配 → フィルタリングサービスを付ける前提で話す。18歳未満は原則として加入が必要なので、むしろ説得材料になります
- 必要性が伝わっていない → 学校・バイト先・進路の連絡でどう困っているかを具体的に伝える
それでも同意が得られない場合、17歳のうちに自分名義で契約するのは難しくなります。次に説明する方法を検討してください。
審査なしSIMなら17歳でも契約できる?
「審査なし」をうたう格安SIMなら年齢も関係ないのでは、と考える方もいますが、そうではありません。
たとえば誰でもスマホは、公式サイトの契約診断で年齢を選ぶ画面に「18歳以上の方が対象」と明記されていて、18歳未満は契約できないと案内されています。審査なしというのは「過去の滞納を理由に断らない」という意味であって、年齢の条件がなくなるわけではありません。
年齢制限は法律や各社の規約で決まっているため、審査の緩さとは別の話です。17歳の時点では、大手キャリアで同意書を用意するほうが現実的です。
同意書がどうしても用意できないときの選択肢
親名義で契約して、利用者として登録する
契約者は親、実際に使うのは自分、という形です。携帯会社には利用者登録という仕組みがあり、名義人と使う人が違う場合でも正規に手続きできます。
ただし、料金の支払い義務は契約者である親にあります。家族名義で契約するときの注意点は携帯ブラックで家族名義はNG?契約してもらうリスクと絶対に知っておくべき注意点にまとめています。
データ通信だけのSIMを使う
音声通話ができない代わりに、条件がゆるいSIMもあります。090や080の番号は持てませんが、LINEやメールでの連絡はできます。
ただし、アルバイトの応募や進学の手続きで「電話番号を書いてください」と言われる場面では使えません。あくまで一時しのぎと考えてください。
18歳の誕生日を待つ
18歳になれば、同意書なしで自分名義の契約ができます。誕生日が近いなら、これが一番確実です。
18歳までの残りが半年以内なら、無理に今の時点で契約するより、必要な書類(本人確認書類)を準備しておくほうが効率的かもしれません。
18歳になると何が変わるのか
18歳の誕生日を迎えた時点で、契約の条件が大きく変わります。
- 親権者の同意書が不要になる。自分の判断だけで契約できる
- フィルタリングサービスの加入義務がなくなる
- 審査なしをうたう格安SIMも申し込めるようになる(多くが18歳以上を条件にしています)
つまり、17歳のうちに壁になっていたものが、誕生日を境にほぼ消えます。
用意しておくのは本人確認書類です。運転免許証がなくても、マイナンバーカードや健康保険証(他の書類との組み合わせが必要な場合あり)で手続きできます。現住所が書かれていること、有効期限が切れていないことを確認しておいてください。
なお、18歳になっても大手キャリアで断られることがあります。家族名義の回線で滞納があった、過去に自分名義の回線を強制解約されたといった場合です。そのときは無職でもスマホは契約できる|収入証明なし・クレカなしで自分名義を持つ手順や審査なしの格安SIM4社を比較|携帯ブラックでも自分名義で持てるのはどれかが参考になります。
すでに18歳以上の方へ
18歳を過ぎていれば同意書は要りません。過去に家族名義の回線で滞納があった、自分名義の回線を強制解約されたという場合でも、過去の支払いを理由に断らないサービスがあります。公式サイトの1分診断で、今の状況で契約できるかを確かめられます。
1分の契約診断で今の状況を調べる誰でもスマホ公式/クレカ不要・3GB 3,250円(税込)から※18歳未満は契約できません。診断は簡易的なもので、契約できるかを確約するものではありません。
17歳の携帯契約でよくある質問
Q. 親がいません。それでも契約できますか?
後見人、保佐人、補助人、施設関係者が同意書を書ける会社があります。ソフトバンクは公式サイトでこれらの立場の人を明記しています。まずは自分に関わっている大人(施設の職員、担当のケースワーカーなど)に相談してください。
Q. 親に内緒で契約できますか?
できません。法定代理人の同意書が必要で、同意した人の本人確認書類も求められます。書類を偽造すると契約が取り消されるだけでなく、それ自体が問題になります。
Q. 親が遠くに住んでいます。店舗に来てもらう必要がありますか?
必ずしも必要ありません。ドコモは同意書の郵送でのやり取りに対応しており、auは親権者が同伴できない場合、店舗から親権者へ電話をかけて同意を確認します。
Q. アルバイトの収入があれば同意書なしで契約できますか?
できません。同意書が必要かどうかは収入ではなく年齢で決まります。17歳である以上、収入があっても法定代理人の同意が要ります。
Q. 17歳でも端末を分割で買えますか?
分割払いは回線契約とは別の審査になり、支払い能力が見られます。未成年で収入が安定していない場合は通りにくくなります。手持ちの端末を使うか、中古端末を一括で買ってSIMだけ契約するほうが確実です。
Q. 審査なしSIMなら17歳でも申し込めますか?
多くが18歳以上を条件にしています。誰でもスマホも公式サイトで18歳以上が対象と案内しています。審査なしは「過去の滞納を問わない」という意味で、年齢の条件とは別です。
Q. 18歳未満だとフィルタリングは必ず付けないといけませんか?
18歳未満の利用者には、法律にもとづいてフィルタリングサービスの案内と設定が行われます。楽天モバイルは18歳未満の場合「あんしんコントロール」の契約を必須としています。会社によって名称は違いますが、原則として加入する前提で考えてください。
まとめ:17歳は契約できる。書けるのは親だけではない
- 17歳でも自分名義で携帯電話を契約できる。大手4社とも未成年の本人名義契約に対応している
- 必要なのは法定代理人の同意書と、同意した人の本人確認書類
- 同意書を書けるのは親権者だけでなく、後見人・保佐人・補助人・施設関係者も含まれる(ソフトバンクの記載)
- 親が遠方でも、ドコモは郵送、auは電話での同意確認に対応している
- 審査なしをうたう格安SIMは、多くが18歳以上を条件にしている
- 18歳になれば同意書は不要になる
「親がいないから無理」とあきらめる前に、自分に関わっている大人に一度相談してみてください。施設の職員、担当のケースワーカー、後見人。同意書を書ける立場の人は、思っているより広い範囲にいます。
18歳以上の場合の手順は高校生が親なしで携帯契約できるのは18歳から|17歳以下が持つ方法も解説にまとめています。
18歳の誕生日を迎えたら
- 同意書もフィルタリングの加入義務もなくなり、自分の判断だけで契約できる
- 用意するのは本人確認書類だけ。現住所が書かれていて、有効期限が切れていないもの
- 過去の滞納や強制解約があっても、それを理由に断らないサービスがある
※18歳未満は契約できません。診断は簡易的なもので、契約できるかを確約するものではありません。